私が泊親会大和支部長として田野会長から道場を引き継いで7年が経ちました。
空手を通じて学んできた事を伝えるべく、日々道場生と共に汗をかいています。
掌空館には道場訓がありません。また、私自身も道場生に対して押し付けの精神論は言いません。私は毎日稽古前に畳の上で目をつぶって道場生が来るのを待ち、お互いに挨拶してから共に稽古に励むのみです。
「空手を通じて礼儀作法を学ばせたい」保護者からはこのように言われます。では何故このような遠回りな方法を取っているのか?
私は「礼儀とは形から入って心を入れる」ものだと考えているからです。まずは日々の挨拶から私自身が手本となって
その必要性を自分で気付かせ、徐々に心の込もった「礼儀作法」を自分自身で学んでいけるように導く。これが掌空館の方針です。他者を受け入れられる人間に
なるためには、まず己を鍛え、己を認めて、何が必要かを自分で気付けるようにならなければいけません。
最後になりますが、掌空館を巣立った練習生たちには、真に自立した人間に育っていただきたい。空手を通じてそのような指導を心掛け、精進していく所存です。皆様の温かいご支援、ご指導をいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。